皆さんこんにちは!
ゆきかぜです
今回は『失敗しないインデックスファンドの選び方』
その第4弾、
『純資産残高』を解説していきます
いよいよこのシリーズも”最終回”です
この記事から読まれても問題ありませんが
シリーズ化しているので
第一弾↓
第二弾↓
第三弾↓
これらをまだ見ていない方は
合わせて見て頂くと分かりやすいと思います!
結論から言うと、
純資産残高とは
その投資信託の全体の金額(規模)を表しているものです
今回はこの”純資産残高”について
分かりやすく解説していきます!
『インデックス投資で失敗したくない!』
『インデックス投資って何から始めればいいの?』
という方は
第一弾から今回の第四弾までを
ご覧いただくのがオススメです
ではいきましょう!
純資産残高とは?
先ほど簡単に説明しましたが
純資産残高とは
投資先のファンドが持つ株式や債権などの資金を時価価格で評価した合計額を表します
まあ、直訳すると難しいので
”ファンドの貯金”
とでも考えて頂ければ良いです
この評価額に
- 現預金
- 利息
- 配当金
などを『資産』に加えつつ、
- 運用に掛かるコスト
- 未払い金
などの『負債』を引いた金額が
最終的な”純資産”となります
この辺は個人事業主の方や簿記をお持ちの方なら
仕組みが分かるかと思います
『内容は分かったけど、この数字のどこに注目すれば良いの?』
という方のために続けて解説します
この純資産残高というのは
ファンドの合計額であるため
『このファンドに投資するぞ!』
って方が多ければ
比例して合計額も大きくなっていきます
つまり、
純資産残高の数字は多い方が良いのです
では、
『なぜ数字が多い方が良いのか』
これについてもお話していきますね!
メリット①
まず、一つ目のメリットですが
コストが安くなりやすい
という点です
コストというのは
『投資の運用経費』ですね
例えば、
このファンドが不正を行っていないかチェックする『会計監査』や
このファンドの決算に運用結果を伝える『運用報告書』といった
投資を運用する上で必ず必要になってくる諸経費
を指します
これを聞くと、
『運用している会社が掛かるんなら投資家には関係なくない?』
と思われがちですが、それは違います
この投資の運用経費は
資産1兆円規模の投資信託でも
資産10億円以下に収まる規模の投資信託でも
同様に掛かってきます
つまり、
大きい金額を保有している投資信託の方が
按分(=基準値に比例した割合で数値を割り振ること)された時の負担額を
小さくすることが出来るのです!
一部の投資信託は
- 純資産残高が増える ↓
- その分コストが浮く ↓
- 投資信託を割引する ↓
この様なサイクルを作っており、
その結果、
投資家が安く投資信託を買える
という流れに繋がります
安く買えれば
その分いつもより「多くファンドを購入することができる」ので
純資産残高の多さは投資家にも
”関係は大あり”
というわけです
メリット②
続いて2つ目のメリットですが
トラッキングエラーが小さくなりやすい
という点です
『トラッキングエラーって?』
という方は
大事なことですので、こちらの記事をご参考下さい↓
先程のコストの点と同様に
資産が多ければ、
その分按分された時の
資産の分散率が多くなるので
トラッキングエラーも少なくなります
少なくなるということは
そのファンドが追いかける指数に
より連動した運用成績を出してくれます
『S&P500』などの指数に連動するインデックスファンドにとって
トラッキングエラーは要確認すべき点です
振れ幅が少なければ
自分の資産運用で修正するべき点も分かりやすいので
純資産残高が多いファンドを選べれば、
その点は楽が出来るかもしれません
メリット③
では、3つ目のメリットですが
途中で運用を終了する可能性が低い
という点です
インデックス投資において
運用期間が途中で終わってしまうファンドは
安定して運用することが難しいです
長期投資が大原則であるため、
少なくても10年から20年は
そのファンドを運用し続けて貰わなければいけません
つまり、
インデックス投資をするなら
簡単に終わってしまうような小規模なファンドではなく、
10年後も生き残っているような大規模なファンドでないと
安定した運用は望めません
例えば、
10年間そのファンドで投資を続けるつもりだったのに
7年目でファンドが急に終了したら
- それに代わるファンドを探したり
- ポートフォリオを組み直したり
なにかと不便ですよね…
しかも、短期間でこれを繰り返していたら
『複利効果』
で資産を増やすことが難しいです
投資の世界において
規模が大きいということは
安定性以外の『信頼性』や『実績』においても
重要なことなのです
純資産残高の注意点
ここまで
『純資産残高の多いファンドがオススメです!』
と散々お話してきましたが、
その一方で
純資産の多さがデメリットとなる場合もあります
運用資産が少ない時には、
これから成長していくであろう中小企業の株などを
選定していくため、
大きく投資をすればその分大きく利益を上げることが出来ます
しかし、
成長しきった大規模なファンドだと
成長の見込めない魅力がない資産を買わされたりすることもあります
この様になってくると、
運用中にもかかわらず
そのファンドが販売中止になったり、
純資産残高に天井(=上限)が設けられたり
する可能性もあります
特に注意なのが、こちらの図↓
”純資産残高ランキング”に載っている投資信託は
絶対買ってはいけません
『え?ランキングに載っているんだから、すごいファンドじゃないの?』
と思うかもしれませんが、
『ランキング』というのは大きな落とし穴です
例えば、
1位の『ピクテ・グローバル・インカム株式(毎月分配)』ですが
純資産残高は『982,039(百万)』なので
ほぼ1兆円の資産があることになります
しかし、
赤塗りしている『毎月分配』というのは
言わずもがな『毎月分配型投資信託』です
詳しくはこちらの記事↓で紹介していますが
元本が減っていく”ぼったくり投資信託”ですね
同様に『毎月決算型』も買ってはいけません
似たようなものですからね…
この様に、
ランキングに載っているファンドには
投資家ではなく、
販売会社が儲かる商品がゴロゴロしているため
僕はオススメできません
また、ランキングというのも
毎年の運用実績によって変動するため
今年良いからと言って
来年・再来年、ひいては10年後も
継続して同じ成果になることは
投資の世界では難しいからです
”ランキング”というものに踊らされて
肝心な『投資目的』を見失わないようにしましょう!
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は”失敗しないインデックスファンドの選び方”シリーズ
その最終回として
『純資産残高』を紹介してきました
おさらいしておきましょう!
- 純資産残高とは、その投資信託の全体の金額(規模)を表しているもの
- 純資産残高が多い方が良い
- 一つ目のメリットは、コストが安くなりやすい点
- 二つ目のメリットは、トラッキングエラーが小さくなりやすい点
- 三つ目のメリットは、途中で運用を終了する可能性が低い点
- 逆にデメリットは、成長が見込めない『不要なファンド』を買わされたり、資産残高に上限が設けられることもある点
- 純資産ランキングの投資信託は買ってはダメ
- 毎月分配型などの購入者が儲からない『ぼったくり投資信託』が多いから
結論、純資産残高はインデックスファンドを選ぶ点では確認しておくべき!
こんな感じですね!
この記事までに
合わせて「4つ」のインデックスファンドを選ぶポイント
を解説してきましたが、
ポイントを押さえることがゴールではありません
この内容を頭に入れつつ、
実際にインデックス投資を始められる方が
このシリーズの”一番の理解者”と言えるでしょう
”知識”は”ただ知識”です
『得た知識をどう活用できるか』が
その知識を勉強した甲斐(=価値)があったかを
決めてくれます
少しずつでも行動して、自由な人生を目指しましょう!
ここまで参考になれば嬉しいです
ではまた次の記事で~